「寡黙な職人は通用しない」一人前の塗装職人像とは?

塗装職人歴19年のプロが考える理想像

「昔のような寡黙な職人では、現場が務まらない」。

そう語るのは、16歳から塗装職人になった石山裕之さんだ。

石山さんは約10年の修行を経験した後、2011年に株式会社Hi-craft(エイチアイクラフト)という塗装工事会社を立ち上げた、職人歴19年のプロフェッショナル。 現在は自社で5名の職人を育成している。

「塗装職人にとって“一人前”という意味が昔とは変わりました」と石山さんは言う。

では、どのような塗装職人像が今、求められているのか、石原さんに聞いてきた。

塗装職人になった理由は「自分で何かをしたい」

石山裕之(いしやま・ひろゆき) / 株式会社Hi-craft(エイアイクラフト) / 防水工事(材工) | 塗装工事(材工)
石山裕之(いしやま・ひろゆき) / 株式会社Hi-craft(エイアイクラフト) / 防水工事(材工) | 塗装工事(材工)

–まず、石山さんが塗装職人になった経緯を教えてください。

石山裕之(以下、石山) 16歳から塗装会社で職人として働きはじめました。ゆくゆくは「何か」で独立したいと考えていたのですが、最初は運送屋をやろうと思っていて、その車を買うお金を貯めるために塗装職人をはじめました。

建設業から遠のいた期間もあったのですが、その後、結局8年くらい塗装職人を続けてしまったので、だったら運送屋よりも塗装屋で独立したほうが「自分で何かをやる」には早いなと。それで2011年にエイチアイクラフトという塗装工事会社を立ち上げました。

とにかく自分で何かやりたかったんです。もっと稼ぎたいとかではなくて、ただ自分でやってみたかった(笑)。

塗装職人の育成事情

–エイチアイクラフトでも、昨今の職人不足は感じていますか?

石山 はい、全然足りてないですね。いつも社員プラス1〜2人の職人に、現場応援に来てもらっています。

今、ウチでは10〜30代の職人が働いていて、素人からはじめたスタッフもいます。これまでに素人2名を雇って育成していますが、そのうち一人は8年続けていますので、ゼロから育成した方がやめにくいのかなと、考えています。

–職人の育成はどのように?

石山 塗装職人が一人前になるには、やる気があれば1年半から2年くらいでそれなりの技術は身につくと思います。しかし、いろいろな知識やお客様の対応なども含めると、やはり一人前と呼べるまでには5〜10年の経験は必要です。

昔ながらの職人は寡黙なイメージだと思うんですけど、それだと既存住宅を対象に仕事する塗装の場合、通用しないんです。もはやそんな時代ではないと思います。

塗装職人に大切な資質

塗装職人に大切な資質を語る株式会社Hi-craft・石山さん

–装職人に求められる資質とは?

石山 塗装職人に必要なのは「現場を現場として扱わない」ことです。私たちが手がける現場は、すでに人が住んでいる個人財産なので「人様のものに手を加えている」という理解がないと、トラブルにつながりやすいんです。そういう意識がない人は、塗装職人としては厳しいと思います。

私の場合、必ずお客さんとの会話を大切にします。はじめも終わりも、もちろん隣近所の方にもにらまれないように挨拶します。現場の前を歩いている方がいれば挨拶。それが普通です。

塗装職人としてのトークスキルも勉強と場数が必要なんです。こう聞かれたらこう言え、というマニュアルはないですが、仕事のことをきちんと知っておく必要があります。今はなんでもネットで調べられるので、お客様の中には「そんなことまで聞いてくるの?」という人もいます。家の形や材質・環境によって塗装の仕方って変わってくるので、プロならしっかり返答できるだけの勉強と経験をすることです。

塗料も樹脂が違ったりしますし、必ずメリットとデメリットがある。それをお客さまに説明できないと信頼もされない。自分たちが仕事しやすくするためには、やはり「説明する能力」は身につける必要があります。

–では、施工前にお客様には入念に説明していますか?

石山 いえ、逆にあまりたくさんの情報を与えてしまうと、お客様も混乱してしまうので、段階を追って説明していきます。何も聞かないお客様ならシンプルに、こういう施工がおすすめなんですとお話しさせてもらいます。結局はトークスキルというか、人と人のコミュニケーションですよね。

クラフトバンクで協力業者探し

クラフトバンクについて語る株式会社Hi-craft・石山さん

–仕事の請け方はどのような形が多いですか?

石山 半分くらいは元請けからの依頼で、半分はお客様からの紹介です。細かい仕事も入れると年間150案件くらいの受注で、既存住宅の改修を中心にやってます。

–どのように元請けを開拓してますか?

石山 最近は、クラフトバンクというマッチングサービスを利用して、交流会などで人脈を広げています。先日も数社の元請けさんから連絡をもらって、そのうち1社とは契約して、いつでも仕事もらえるようにしてます。クラフトバンクは結果が出なかったっていう人もいましたけど、その場をどう使うかは自分次第だと思います。

今、エイチアイクラフトではBtoCの案件を増やしていて、塗装業をメインとしながら、屋根の葺き替えの仕事も請けるようになっています。なので今後は、元請けさんからの仕事を増やすよりも、むしろ反対に、ウチから発注できる協力業者探しにクラフトバンクを利用したいと思っているところです。

–今後、エイチアイクラフトの目標は?

石山 大きな工事に携わりたいとか、そういう希望はないですけど、もっとBtoCの仕事を請けていきたいですね。そして、社員も増やしたい。つねに職人を採用したいと思っているのですが、なかなか上手くいきません。せっかくなので、記事には「塗装職人楽しいよ」って書いておいてほしいです。

株式会社Hi-craft・石山さん

[企業データ]

社名/株式会社エイチアイクラフト

https://sustina.me/company/657565

本社所在地/神奈川県厚木市三田南3-1022

自社請け可能工種/塗装、防水・シーリング、屋根、板金、造園・植栽

対応可能エリア/東京都 | 神奈川県


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