道路舗装のスペシャリスト集団に同行
道路の舗装工事を行なっている会社の施工模様に密着。とある工場内の舗装工事の現場に同行、体験取材させてもらいました。
取材に協力してくれた清和建設は、8割を受託仕事としていて、なかでも道路の舗装工事を主軸とした事業を展開しています。いわば道路舗装のスペシャリスト集団です。
その模様をお届けします。
当日午前7時から始動

午前7時。吐けば白い息も出る気温(取材は冬場に行いました)のなか、清和建設にやってきました。普段なら寝ている時間ですが、現場仕事は朝が早いのですね。

事務所には、すでに強面の男たちが集まっていました。芸能人のドッキリに出てくるような展開でちょっと怖い。今日の現場の作業を確認しているようです。

確認を終えると、今日の工事の作業に必要な機材の積み込みがはじまります。使う機材の確認をしながら、手際よく積み込みます。


積み込みを終えると、すぐに工事の現場へ向かいます。トラックに乗れる人数が限られているので乗り合いで向かいます。

現場到着!いよいよ男の仕事がはじまる

午前8時30分。今日の工事現場に到着しました。今回は、道路舗装といっても、とある工場内部の道路舗装です。

この工場では、フォークリフトを使って資材輸送をしているのですが、道路に歪みとひび割れがおきてしまい、フォークリフトで運ぶ資材の落下の危険性が出てきたため、段差をなくす舗装を依頼してきたそうです。

今回の工事現場を案内してくれる高木清さんです。高木さんは、舗装工事歴12年のベテラン職人です。この日の舗装工事の主な仕事の流れは、以下の通り。この中で下地となる砂利を敷く作業と、アスファルト合剤を流しならす作業を体験させていただきます。
- 舗装する部分をカッターで切る
- アスファルトを剥がず
- 下地となる砂利を敷く
- アスファルト合材を流しならす
- 上からローラーで固める
仕事開始

午前9:00。現場監督からの作業確認と事故が起きないよう注意事項を確認したのち、いよいよ工事がはじまります。

まずは、舗装する部分のアスファルトにラインをつけます。これはのちに作業するアスファルトカッターという機械でアスファルトを切るためのラインを作っています。

こちらがアスファルトカッター。

思いっきりエンジンをかけます。

このようにラインに沿ってアスファルトを切っていきます。

アスファルトカッターの刃は、ダイヤモンドが配合されていて頑丈なつくりになっています。

一人はしっかりとライン通りに切れているかを確認しながら、仕事を進めます。アスファルトは約5センチほどの厚さを保つのが平均だそうで、5センチ幅で切断していきます。

私は、砂利を敷き詰めるまで作業がないので彼らを見守るだけです。

カッターで開けた切れ目にスコップを入れて剥がしていきます。これがコンクリートであると硬いらしく、苦労するらしいです。アスファルトの場合は、比較的柔らかくチョコレートの板のように剥がれます。

このように10センチほどの切れ目を入れることで、油圧ショベルで剥がしやすいようにします。このようなやり方は道路舗装工事の基本だそうです。

わずか10センチの幅さえあれば、簡単に油圧ショベルで剥がすことができます。

剥がしたものを油圧ショベルへ入れ、それらをトラックへと詰め込みます。

ひとつずつ手作業でやると手間がかかるので、油圧ショベルで一括でやる効率化も現場ならではのアイデアなのでしょう。

まるで板チョコのように剥がれていきます。

こうしてどんどんと手際よくアスファルトを剥がしていきます。
剥がしたアスファルトはリサイクルされ、再生アスファルト合材として使われていきます。通常の道路舗装工事や今回の現場で使用するアスファルトは、「バージン合材」という新品を使います。

切れ目が甘いとこのように角が残るようです。角もしっかりと鋭角に切るため、剥がれきれない部分は手仕事で剥がします。

キレイに古いアスファルトが剥がれました。
さて、賢明な読者さんならもうお気づきかもしれませんが、筆者は今のところ何も手伝えていません。
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