解体工事業者の仕事は今後は増加傾向に
1960年頃から高度経済成長に伴い、高層ビルや分譲マンションなどの建設が相次ぎ、いわゆる「建設ラッシュ」がはじまりました。そこから50年以上が経過し、各地で老朽化が進んでいます。まさに、修繕、解体の時代がやってきているのです。

解体工事業者のラッシュの背景には少子高齢化問題が関係している
「解体工事と少子高齢化になんの影響が!?」と思われる方も多いでしょう。少子高齢化により人口が減り、世帯数が激減。それにより、住宅が余り解体工事が進むのです。さらに、オリンピック終了後は経済は落ち込むことが予想されています。しかし、オリンピックに来日した外国人のリピーターが期待されるため、各地で開発が進み、ラッシュとはいかなくても解体工事業者には多少の影響を与える見込みがでてきました。
建物だけが解体工事業者の対象ではない
老朽化による解体工事の工事ラッシュとは異なり、著しい老朽化はないものの、企業が入るビルではIT化への対応で設備を整える目的で解体工事をしたり、地震や災害に備える耐震性のための解体工事も少なくありません。さらには、下記のように建物以外の解体工事も対象となってきます。
橋長2m以上に渡る道路橋
道路橋とは・・・川や谷を人が渡る橋のことをいう
豆知識
日本最古の橋は日本書紀にも書かれている、324年に今の大阪市に作られた「猪甘津橋(いかいつのはし)」です。江戸時代にこの橋に鶴がよく飛来したこともある「鶴橋(つるのはし)」とも呼ばれました。現在は埋め立てられてしまったため存在しませんが、橋が存在した大阪市生野区桃谷3丁目には「つるのはし跡」の記念碑も建てられています。
トンネル
トンネルとは・・・道路や鉄道、水路などを通すために地中を貫く通路のことをいいます。別名、隧道(すいどう)ともいう
豆知識
長野県松本市の上高地に向かう途中にある「入山トンネル」は、内部で道路が2つに分岐している珍しいトンネルです。一つは一方通行、もう一方は対向車もきますので運転の時にはちょっと怖いですね。こうした分岐型のトンネルは日本各地に10箇所くらい存在するそうです。
河川管理施設
河川管理施設とは・・・堰、水門、堤防、護岸、床止めなどの施設のことをいう
豆知識
河川管理施設は見学ができる地域もあるようです。ご興味がありましたら各自治体にお問い合わせをしてみてもいいでしょう。
東京都・・・船に乗って水門を通過したり、地下調節池の見学等の実施
大阪府・・・水門の見学を実施
下水道管渠(げすいどうかんきょ)
下水道管渠とは・・・下水道の管渠は、家庭や工場などから集めた汚水を処理場まで運ぶ水路のことをいう
豆知識
下水道の上に設置されているマンホールは地域によって様々です。マニアの中では密かに人気の「マンホールカード」というものがあり、シリーズ累計539種454自治体あります。このカードは下水道関連施設や観光案内所等で無料で配布されていますので興味がある方はGETしてみてください。
水深4.5m以深の港湾岸壁
港湾岸壁とは・・・港湾の埠頭における係留施設の一種。船舶が係留して人や貨物の積み卸しができるようになっている
解体工事業登録と建設業許可の違い
解体工事業の許可は2017年6月からとび土木工事から分離した新しい業種です。ちなみに、解体工事業で経営業務管理責任者になるには2種類の条件があります。
- 解体工事業を5年以上経営したもの
- 解体工事業以外の建設業を6年以上経営したもの

建設業許可
適正な施工工事を確保することを目的とし、1949年5月24日に定められました。
- 請け負える金額・・・500万円以上の工事も請け負える
- 取得の難易度 ・・・解体工事業登録に比べると難易度は高く、さらには申請時には多くの書類が必要になります
解体工事業登録
元々は500万円未満の解体工事業者は許可がなくても請け負うことができました。しかし、不法投棄やミンチ解体の問題を是正するため、2001年5月30日に施工。
- 請け負える金額・・・500万円未満
- 取得の難易度・・・建設業許可に比べると比較的容易で、書類も数枚の書類のみになります
とび・土木工事業の許可で解体を行なっている会社は要注意
解体工事業新設に伴い、とび・土木工事業者が平成31年6月1日以降も引き続き解体工事を行う場合は、建設業許可の解体工事業の業種追加をするか、解体工事業者登録をする必要があります。詳しくは各自治体にお問い合わせください。
クラフトバンクに登録する解体工事業者
クラフトバンクにも、数多くの解体工事業者がすでにご登録いただいています。
北海道の解体工事業者一覧
該当エリア:北海道
東北の解体工事業者一覧
関東の解体工事業者一覧
該当エリア:東京都・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・神奈川県
東海の解体工事業者一覧
北陸の解体工事業者一覧
関西の解体工事業者一覧
該当エリア:滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県
中国の解体工事業者一覧
四国の解体工事業者一覧
九州・沖縄の解体工事業者一覧
該当エリア:福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県
まとめ
クラフトバンクの解体工事業者の登録は2016年から年々増え、2019年には一気に倍増しました。2020年のオリンピックの終了前に新たな解体工事業者をクラフトバンクで探しておく必要があるのではないでしょうか。